星降る場所を求めて

宮古島の夜空に問う ― クエスチョン星雲再挑戦と夏から秋への移ろい

8月29日(金)

いつもの場所で天体観測

撮影:z7ii

まだまだ夏らしい暑さですが、本州に比べると宮古島は少し過ごしやすい気がします。
夕方でも33度ほどですが、日が沈むと夜風とともに一気に涼しさを感じられるのが魅力ですね。

この日の空は南側に雲があり、東から西へと流れていく様子。夜半には全体が雲に覆われる予報だったので、早めに撮影を開始することにしました。

撮影:z7ii
撮影:z7ii

暗くなってから「あっ、月がいたんだった!」と存在を思い出す一幕もw
カメラのクーリングを30分後、まだ星が十分に見えていないため極軸合わせができなかったので、まずは月を狙って記念撮影です。
月は意外とピント合わせが難しく、手前と奥で微妙に合わないような・・・気のせいでしょうか?


クエスチョン星雲に再挑戦

今回のターゲットは「クエスチョン星雲」。もちろん正式名称ではなく、どこかで見かけた勝手につけた呼び名ですw

実は昨年(2023年8月)にも撮影していたのですが、なぜかお蔵入りに・・・。そのときはレデューサーを使用して広めに撮影した記憶があります。端の星像が崩れるのは仕方がないのですが、なぜ公開しなかったのか今となっては思い出せません。

今回は Askar ColorMagic D1 フィルター を使い、HOO合成で処理しました。「何か面白い構造が出てこないかな」と淡い期待を抱きつつ撮影と処理を進めましたが・・・結果は普通。特に変わった特徴は出てきませんでしたw

LBN582 HOO FRA600 ASI6200MCPro Gain100 0℃ AskerColorMagicD1Filter : 47x300s PixInsight and Photoshop

今回はクエスチョン星雲の上部分のみを狙いました。以前は極軸付近でガイドに苦戦していたのですが、今回はしっかり成長してバッチリ!
ただしRGB画像を加えていないので、アノテーションを見ても分かる通りPGC銀河などは全く写っていません。これは仕方のないところです。


撮影の合間に

望遠鏡での撮影中は暇になるので、ミラーレスで風景を撮影。
月が沈んだ後には満天の星空が広がり、天の川もよく見えました。

z7ii ISO3200 30s f4
z7ii ISO3200 30s f4 x16 比較明合成

天の川がまっすぐに立ち上がる頃、天頂には夏の大三角が輝きます。
この日はちょうど 旧七夕 にあたっていたので、記念に夏の大三角を撮影しました。

z7ii ISO3200 30s

まとめ

z7ii ISO3200 30s f4

夜半を過ぎる頃には東の空にはすっかり秋の星座が昇り、季節の移ろいを感じました。
夏の天の川や大三角がまだ頭上で輝いている一方で、ペガススやアンドロメダといった秋の星座が静かに顔を出し、夏と秋が同じ空に同居する独特の時間を楽しむことができました。

宮古島に移住してから初めて迎える秋の星空。湿度や雲の流れなど本州とはまた違った条件の中で、どんな風景や天体が見えてくるのか、これからのシーズンにますます期待が膨らみます。
この先は、アンドロメダ銀河(M31) や さんかく座銀河(M33)カリフォルニア星雲(NGC1499)、そして淡いけれど魅力的な IC1396(象の鼻星雲) など、秋ならではの対象にも挑戦してみたいところです。

季節ごとに変わっていく空の姿を楽しみながら、一歩一歩、撮影や画像処理の腕を磨いていければ嬉しいですね。次回はまた新しいターゲットに挑戦して、その記録をここに残したいと思います。

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