星降る場所を求めて

まゆ星雲(IC5146)にリベンジ!Hαブレンドで描く暗黒帯と小銀河たち

6月26日(木)〜27日(金)

まゆ星雲(IC5146)にリベンジ!

今回のターゲットは、かつて一度挑戦したことのある「まゆ星雲(IC5146)」です。
2年ほど前に撮影したときは、まるで“梅干しがポツン”と浮かんでいるような残念な写りで、ボツにした苦い記憶があります。

↑今回のRGBのオリジナル画像〜2年前もこれを見て落胆した記憶が・・・しかし、今は私も成長したぞ〜!見てろ〜

自分の中では、まゆ星雲はアイリス星雲に似た雰囲気があり、暗黒帯が美しく広がるイメージ。その暗黒帯を活かしながらも、今回はその周囲に広がるHα領域も捉えて、より深みのある絵作りを目指して再挑戦しました。

宮古島での撮影はやっぱり一筋縄ではいかない…

この時期の宮古島は、雲が次々に湧いては流れていく天気。
そのたびに撮影を中断し、雲が過ぎ去るのを待って再開……の繰り返し。さらに時折スコールもやってくるため、機材の放置も油断できません。

IC5146 FindingChart

それでもなんとか粘って、2日間かけて撮影を行いました。
RGBを約4時間、Hα(Askar Color Magic: D1 Filter)を約1時間撮影し、ようやく1枚の作品として仕上げることができました。

IC5146(まゆ星雲) AskerFRA600 ASI6200MCPro Gain100 0℃ NoFilter:47x300s D1:12x300s PixInsight1.9.3

Hαを加えることで表現が一変

Hα成分を程よくブレンドすることで、全体のカラーバランスが自然かつ引き締まった印象に。
濃いめにブレンドすれば派手な演出もできますが、今回は「腹八分目」の加減を意識して仕上げました。

Annotated

Annotated版では、小さな銀河が点々と写っていて思わず感動。
さらに「LDNって何?」という新たな疑問も浮かび、天体分類についてももっと勉強しなければ……と思わされる観測となりました。

※Hαブレンドの具体的な処理方法は、別記事にて紹介予定です。ぜひそちらもご覧ください。


【まとめ】

2年前に「梅干しポツン」な結果で終わったまゆ星雲への挑戦。
今回は、RGBに加えてHαも取り入れることで、深みのある美しい描写を目指してリベンジしました。

天候には終始悩まされ、雲やスコールに振り回される撮影となりましたが、それでも粘り強く撮り続け、なんとか作品として仕上げることができました。
暗黒帯の繊細な表現に加え、Hαの赤がほんのり効いて、狙い通りのバランスに。Annotatedを眺めていると、小さな銀河がいくつも写り込んでいて、思わずテンションが上がりました。

観測を通じて新たな疑問も湧き、「LDNって何?」といったテーマにこれからさらに踏み込んでみたくなっています。
空を見上げるだけでなく、知識の旅もまだまだ続きそうです。

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