星降る場所を求めて

レモン彗星、宮古島の空で最後の輝き

2025年11月8日(土)

今日の宮古島は、島の南の海上を台風が遠く通過中。
風はそれほど強くないけれど、夜半からは雲が多くなる見込みでした。

やっときた〜快晴の西の空✌️

ここ最近、レモン彗星を狙って毎夕カメラを構えていたものの、なかなか思うように撮影できませんでした。
それでも今日はようやく久しぶりの快晴!しかも13時頃には彗星が近日点(太陽に最も近づく点)を通過。
「これは絶対に逃せない!」と胸が高鳴りました。

国立天文台資料引用 https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/10-topics03.html

■ 今夜の撮影体制は3段構え

  • 望遠鏡(EdgeHD800)
  • Nikon Z7II
  • iPhone

それぞれの結果は以下の通りです。

レモン彗星 C/2025 A6 EdgeHD800 ASI6200MCPro FullSize NoFilter 60x30s PixInsight
「天の川とレモン彗星」 NikonZ7ii 24mm ISO3200 30s f/4
「天の川とレモン彗星」 iPhone15Pro ナイトモード30s

さすが近日点付近。イオンテールとダストの両方を確認できました。
そして、天の川とのコラボレーション・・・これこそが今回一番撮りたかった光景。
撮影できた瞬間、思わず声が出るほど嬉しかったです。良き記念になりました。

一番驚いたのは、iPhoneの写り
まさかここまで撮れるとは思っていませんでした。


■ iPhoneでの撮影方法

  1. 三脚などでiPhoneをしっかり固定
  2. ナイトモードで露光30秒(※固定しないとこの設定が出ないので注意)
  3. ピントを合わせる場所の画面をタップ
  4. シャッターボタンを押す
  5. 撮影後、内蔵の編集ツールで軽く調整して完成

ほんの数ステップですが、条件が揃えば驚くほど綺麗に撮れるものです。


■ 思わぬ出会い

実は前日も同じ場所でレモン彗星を狙っていました。
そのとき偶然、茨城から来られた若いご夫婦とお話をする機会がありました。
ご主人が星空写真に興味があるとのことで、「うまく撮れるようになりたい」と語っておられました。

そして今日の夜、なんとそのご夫婦が再び訪ねてきてくださったのです。
時間は20時頃。私はレモン彗星の撮影を終えて次のターゲットへ望遠鏡を向けていたところでした。

「さかたさ〜ん、今日も来ました〜!」
嬉しそうな声とともに、車を降りた二人は満天の星を見上げて歓声を上げていました。
昨日は月明かりであまり見えなかったそうで、「今日は本当にすごいですね!」と感動されていました。うんうんw


そこから始まった、星空撮影レッスン
ピント合わせからISOやシャッタースピードの設定まで、ひとつひとつレクチャー。
モニターにたくさんの星が写った瞬間、二人の笑顔が本当に輝いていました。
その気持ち、よくわかりますw

やがて雲が流れてきたので、雲の隙間から双眼鏡を使って星の案内をしながら撮影を続けました。
アンドロメダ銀河、すばる、夏の大三角形・・・
空を見上げるたびに歓声が上がり、カメラの設定を相談し合う二人の姿がとても微笑ましかったです。

月が昇ってきて天の川は見えづらくなりましたが、それでも十分に心に残る時間でした。
茨城に帰っても、ぜひ家族で星空を見上げてくださいね〜


■ 最後の輝き、そして未来へ

今日の天気からして、宮古島でレモン彗星を見られるのはこれが最後になりそうです。
「じゃあまた1300年後ね。ばいばい!」
次にこの彗星を見上げるのは、どんな時代の、どんな人たちなんでしょうね。

21時を過ぎた頃から風に湿った匂いが混じりはじめ、22時には雨の気配。
名残惜しいけれど、そっと機材を片づけました。

今夜もまた、心に残る観測の一夜となりました。

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