星降る場所を求めて

南の海辺で「まゆ星雲」増し撮り!そして最接近の金星&木星

8月11日(月)山の日
昨日に続き、今日も宮古島は晴れそうな予感。
ただ、台風が接近中で、12〜13日頃には荒天になるとの予報。
「晴れている今のうちに天活じゃー!」と、眠い身体に気合を入れて準備開始です。


ピント合わせの救世主「ピーキング機能」

実は最近まで、カメラのマニュアルフォーカスでピントを合わせるのが苦手で四苦八苦していました。
そこでネットで調べてみたら・・・なんとピーキング機能なる便利機能があるではありませんか!
恥ずかしながら、今まで知りませんでした😅
今日はこれをバンバン試すと決めて、ワクワクしながら出発です。


南側が狙い目!友利博愛漁港へ

天気予報を見たところ、島の南側が比較的良さそう。
南東は台風の端の雲が入りそうなので、南側の友利博愛漁港を観測地に決定。
現地に着くと・・・だ〜れもいない・・・最高〜
聞こえるのは、台風の影響でやや強まった波の「ざざー」という音だけ。
静かでちょっと贅沢なロケーションです。


天の川撮影とインターバル撮影の謎

日が沈むと、予想通り南以外は雲に覆われていました。
まずは月が昇るまで、天の川の撮影会。
釣りに来ていた少年少女の明かりが少し気になったけど、今日は練習も兼ねているので気にせず撮影。
お目当てのピーキング機能、これがまた結構使える!フムフム・・・

日没後の空 撮影機材:z7ii

そしてもう一つ、以前から挙動がおかしかった「インターバル撮影」機能の謎も解明。
ドキュメント通りに設定しても撮影枚数が合わず、15秒50回×1回=50枚のはずが、なぜか9枚しか撮れなかったのです。
原因は撮影間隔の設定にありました。
これがシャッターボタンを押した瞬間からの間隔だったため、データ保存時間を考慮して18秒に設定したら、無事50枚撮影成功!てっきり撮影後から次の撮影開始までの間隔と思っていたw
今日は2つも新しい発見があり、まさにレベルアップの日です🎶

しかし、まだまだ課題は山積み・・・
たとえば天の川を美しく撮りたいと思っても〜

  • ISO感度を上げる → ノイズが増える
  • 露光時間を伸ばす → 長すぎると星や背景が流れる
  • 手前の望遠鏡にもピントを合わせたい → f値を絞る → 感度が落ちて星が写らなくなる

その日の空の環境に合わせて、さまざまな条件を整えて撮影するのはまさに至難の業です。
でも、その場で「あーでもない、こーでもない」と試行錯誤しながら仕上げていく時間は、もう楽しくて仕方がないんですよ。
だから、この趣味はやめられませんねwww

天の川と望遠鏡 撮影機材:z7ii  流れているのは人工衛星ですw

「まゆ星雲」を増し撮り

一人で天の川を撮影している裏で、望遠鏡は静かに本日のターゲット「まゆ星雲」に向けて稼働中。
前回のデータではコントラストが思うように出なかったため、今回はRGBデータとHaデータを追加撮影しました。

  • 今季トータル撮影枚数:RGB 95フレーム、Ha 39フレーム
  • 使用可能枚数(薄雲カット後):RGB 83フレーム、Ha 39フレーム
IC5146「まゆ星雲」 AskerFRA600 ASI6200MCPro Gain100 0℃ NoFilter:83x300s Ha:39x300s PixInsight1.9.3 and Photoshop

今回この星雲を処理する上で悩んだのは、
1つ目が無数に写る星々をどう表現するか
2つ目がHaをどのくらいブレンドするか、この2点でした。

まず星について。
BXTを使って小さくしてみたのですが、星雲とともに強調されたハロが妙に目立ち、まるでそこら中に反射星雲があるかのような状態になってしまい、処理に苦戦しました。
最終的には、星のストレッチ具合を調整し、過度に輝きすぎないようにコントロール。
そのため、この画像ではBXTはあえて使用していません。

次にHaのブレンド。
天文学的に、暗黒星雲(水素の塊)とHa(水素輝線)の関係を視覚的に表現したくて、かなりこだわりました。
暗黒星雲は、これから星が誕生するための核融合の準備段階。
一方Haは、すでに核融合が始まって輝いている段階。
そんな二つの姿が同じ領域に存在する・・・そう考えると、この暗黒星雲から「まゆ星雲」が生まれたのではないかと、想像は膨らむばかりです。

ちなみにO3も撮影しましたが、確認できたのは主にまゆ星雲のコア部分だけだったため、今回の画像には反映させませんでした。

Annotated

M31

「まゆ星雲」の子午線越えを待つ間に、1時間ほどM31「アンドロメダ銀河」を撮影。
やっぱり明るい天体は撮っていて安心感があります😊

M31「アンドロメダ星雲」 AskerFRA600 ASI6200MCPro Gain100 0℃ NoFilter:13x300s PixInsight1.9.3 and Photoshop

明け方の空と流れ星

天文薄明の4時過ぎまで、十分に夜空を堪能。
ペルセウス座流星群と思われる流れ星は、月明かりの影響もあって6つだけしか見れませんでしたが、それでも見られて嬉しいものです。

そして、昨日は諦めていた金星と木星の最接近もついに目撃!
やっぱり並んで輝く2つの惑星は美しい・・・

金星と木星 撮影機材:z7ii 撮影データ:24mm ISO6400 3s f/6.3  写真中央の明るい星 右側:金星 左側:木星  写真右のオリオン座の大きさから金星と木星の接近度合いが伝わるかなぁ〜
拡大画像:木星の衛星も撮影できて満足w

締め

台風接近前、2日連続で快晴の星空を楽しめたことに感謝。
新しい機能を試し、撮影の課題を解決し、天体の収穫もたくさん。
「星空の神様、本当にありがとう!」と心の中でつぶやきながら、満ち足りた気持ちで家路につきました。

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