星降る場所を求めて

10 Flats

Flats タブは、

  • 周辺減光
  • ゴミ(ダストシャドウ)
  • 光学系ムラ

を補正するための フラットフレームを管理・統合する場所です。

ライトフレームの「写りのムラ」を補正する重要な工程なので、WBPPの中でも かなり影響度が高いタブ です。

① Flats タブで行うこと(全体像)

項目内容
フラットフレームの登録フィルター別・日別に整理
フラットのマスター作成Master Flat を生成
リジェクション設定ゴミ・瞬間的ムラを除去
フィルター連携Light と正しく紐付け

👉 ポイント

  • Lightと同じフィルター名 になっているか必ず確認
  • フィルター名がズレていると 補正されません

② Image Integration(フラット統合設定)

● Combination

設定解説
Average(推奨)ノイズが平均化され最も安定
Median枚数が少ないとノイジー
Minimum / Maximum特殊用途のみ

● Rejection algorithm

設定解説
Auto(推奨)枚数に応じて最適な方式を自動選択
Winsorized Sigma枚数が多い場合に安定
Linear Fit光量差が大きい場合
GESD / RCR枚数が多い高品質フラット向け

● 各パラメータ(初期値の意味)

項目役割初期値の意図
Percentile low / high外れ値除去ゴミ・異常ピクセル対策
Sigma low / highノイズ統計除去フラットムラを壊さない
Linear fit low / high光量差補正フラット輝度差吸収
ESD outliers極端値検出ゴミ・異常除去
RCR limitロバスト除去高精度向け

③ Large-scale pixel rejection(通常OFF)

設定使いどころ
OFF(推奨)通常のフラット
ONフラットに大きなムラ・影がある場合

👉 ONにすると

  • フラット本来の情報を壊すことがある
勘違い実際は
フラットは何枚でもOK最低20〜30枚 推奨
露光時間は適当ヒストグラム中央が理想
フィルター名は自動Lightと完全一致が必須
Biasなしはダメフラットダークがあれば不要

※ここ、さきほど話した内容とちゃんと繋がりますね 😉

⑤ 実践的おすすめ運用

項目おすすめ
フラット枚数30〜50枚
補正フレームフラットダーク使用
Biasフラットダークがあれば不要
Image IntegrationAverage + Auto
パラメータ調整しない

⑥ 一言まとめ

フラットは「撮影より処理で差が出る」と言われがちですが、
WBPPでは 初期設定を信じて正しく揃えること が何より重要です。
余計な調整よりも、「正しいフラットを、正しいフィルター名で」
——それだけで仕上がりは大きく変わります。

▶ Biasの解説ページ

▶ Darksの解説ページ

▶ Calibrationの確認ポイント

WBPPメインページへ戻る

コメント

タイトルとURLをコピーしました