
概要
Lights タブは、WBPPの中でも
👉 「最終画像の品質を決定づける心臓部」
と言っていい重要なセクションです。
ここでは、
- キャリブレーション後のライトフレームに対して
- 重み付け・位置合わせ・正規化・スタック
といった一連の処理を、どこまで自動で・どの精度で行うかを指定します。
言い換えると、
「どのフレームを、どれくらい信頼して、どう揃えて、どう合成するか」
を決める場所です。
左ペイン:Light frames(フレーム構成の確認)
左側には、WBPPに読み込まれたライトフレームが階層構造で表示されます。
表示の基準は以下の通りです。
- Binning
- Filter
- Exposure time
- Grouping Keywords(例:DAY)
この構造を見るだけで、
- 日別に正しく分かれているか
- 露光時間やビニングが混ざっていないか
を一目で確認できます。
👉 ここでのチェックは、後工程トラブルの予防としてとても重要です。
Calibration exposure tolerance
Calibration exposure tolerance は、
ライトとダーク(またはフラットダーク)の
露光時間の「許容誤差」
を指定する項目です。
- 例:
2→ ±2% までを同一露光として扱う - 通常は 2〜5 程度で問題ありません
露光時間が厳密に一致していない環境では、この値が小さすぎると「ダークが使われない」原因になります。
Linear Defects Correction(通常は未使用)
この項目は、
- 行・列方向に出る
- 固定パターンの線状欠陥
を補正するための機能です。
ただし、
- 冷却CMOS
- 一般的な天体撮影
では ほぼ使いません。
👉 特別な理由がない限り オフのままでOK です。
Subframe Weighting
ここで 各ライトフレームの「評価方法」 を決めます。
チェックを入れることで、画質の良いフレームほど スタック時に強く反映 されます。
Weights プルダウンの各項目の意味
● PSF Signal Weight(デフォルト・推奨)
最も一般的で、WBPPの標準設定です。
- 星の PSF(点像分布関数) を解析
- 星の鋭さ・広がり・信号強度を総合評価
- 「シャープで、信号が強いフレーム」が高評価
👉
✔ シーイング差がある
✔ 枚数が多い
✔ 安定した結果が欲しい
このようなケースでは まずこれでOK です。
● PSF SNR
PSF 解析を行い、**星像を基準にした SNR(信号対雑音比)**で重み付けします。
- PSF Signal Weight よりも
👉 SNR 重視 - 微光星雲など、信号量の差を強く反映したい場合に有効
⚠
シーイングより「写っている量」を優先するため、
星像がやや甘いフレームも高評価される場合があります。
● PSF Scale SNR
PSF SNR に スケール(星のサイズ)要素を組み合わせた方式。
- 星が小さく締まっている
- かつ SNR も高い
こうしたフレームを特に高く評価します。
👉
✔ 高解像度を狙う
✔ 星像をとにかく重視したい
という場合に向いた方式です。
● SNR Estimate
画像全体の SNR 推定値を用いた重み付けです。
- PSF(星像)解析は行わない
- 背景ノイズと信号量から統計的に評価
👉
✔ 星が少ない対象
✔ ナローバンドで星が弱い場合
などで使われることがありますが、
一般的なRGB撮影では使用頻度は低めです。
● Weighting Formula
ユーザーが数式を指定して重みを定義する上級者向け設定です。
- FWHM
- eccentricity
- SNR
- noise
注意
WBPP の Subframe Weighting は、詳細設定をユーザーが変更できない仕様になっています。
これは内部で SubframeSelector 相当の解析を自動実行し、安定した重み付け結果を得るためです。
細かなパラメータ調整を行いたい場合は、WBPP を使わず SubframeSelector を手動で使用する必要があります。
Image Registration
ここでは、
すべてのライトフレームを
基準フレームに対して正確に揃える
処理を行います。
- 通常は ON
- 「Reuse last reference frames」は
- 同じデータを何度も再処理する場合のみ使用
初回処理では チェックなし が基本です。
Local Normalization
Local Normalization(LN) は、
- 空の明るさの違い
- 薄雲・光害・月明かりの影響
などをフレームごとに補正する機能です。
- 複数夜・複数条件で撮影したデータでは 非常に効果的
- 通常は ON推奨
- 「Reuse last reference frames」は
- 同じデータを何度も再処理する場合のみ使用
「Interactive mode」は
👉 トラブル時以外は OFF で問題ありません。
Image Integration
ここで、いよいよ 最終合成が行われます。
現在の設定では:
- Autocrop
→ 位置合わせで生じた黒縁を自動カット - Automatic integration mode
→ データ数に応じて最適なリジェクションを自動選択
どちらも ON推奨 です。
👉 初心者〜上級者まで、安心して任せられる設定です。
Astrometric Solution
このオプションを有効にすると、
- WCS情報(天体座標)を付加
- 後工程(SPCC、Mosaic、Annotation)が楽になる
というメリットがあります。
「Interactive in case of failure」にチェックが入っているため、
失敗時も対話的に修正できて安心です。
まとめ
Lightsタブは、
- WBPPの自動化の真価が最も発揮される場所
- 「細かく追い込みすぎない」ことが、安定した結果への近道
です。
▶Image Registration の詳しい解説はこちら
▶Local Normalization の設定と考え方
▶Image Integration の最適設定
▶Image Solver(Astrometric Solution)の役割
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