星降る場所を求めて

12 Calibration

キャリブレーション全体の確認と最終判断

Calibration タブは、WBPP の中でも 最重要チェックポイントです。
ここでは WBPP が自動判断した

  • どの マスター(Bias / Dark / Flat) が
  • どの Light に
  • どの順序で適用されるか

を 一覧で可視化 しています。

👉 ここを見ずに Run するのは危険 と言っていいタブです。

① 上段テーブル:Bias / Dark / Flat の対応関係

● Bias セクション

  • 今回は Bias フレームなし
  • FlatDark を使っている構成なので 問題なし

✔「Bias が × になっている=ミス」ではありません。


● Dark セクション

項目意味
frames使用される Dark 枚数
Binビニング
Exposure露光時間
DAYGrouping Keywords による日付分離

✔ 緑表示 = 実際に使用される Dark


● Flat セクション

意味
STATUSFlat として有効
BiasBias で補正されるか
DarkDark / FlatDark 使用
Optimize DarkDark 最適化の有無
CFA Imagesベイヤー配列処理

今回の構成では

  • FlatDark 使用
  • Bias 不使用
  • CFA = Yes

👉 理想的な CMOS カメラ構成

② 下段テーブル:Light フレームの最終状態

ここが 最重要 です。

意味
STATUSこの Light が処理対象か
BiasBias 補正
DarkDark 補正
FlatFlat 補正
Optimize DarkDark 最適化

今回の状態

  • Bias:×
  • Dark:✔
  • Flat:✔
  • Optimize Dark:×

👉 FlatDark 構成として完全に正しい

③ 右ペイン:Calibration Settings

● Dark / Flat

  • Auto
    WBPP が露光・Bin・温度を見て自動選択

👉 基本は Auto 推奨

● Optimize Master Dark

  • FlatDark 使用時は OFF が正解

✔ 今回の設定は理想的

④ Output Pedestal Settings(重要だけど誤解されやすい)

項目内容
ModeAutomatic
Value (DN)出力に加算する下駄
Limitノイズ対策用の下限

🔎 Pedestal = 黒つぶれ防止用の微量オフセット

  • 通常は Automatic のままでOK
  • 手動設定はほぼ不要

⑤ Cosmetic Correction

項目内容
Automaticホット/コールドピクセル補正
High sigma異常判定の閾値

✔Dark + Flat が揃っていても
Cosmetic Correction は有効にしてOK


⑥ CFA Settings(ワンショットカラー重要)

項目推奨
CFA images
Mosaic patternAuto
DeBayer methodVNG

👉 ASI / ZWO / OSC カメラの定番設定


⑦ Show Calibration Diagram(超おすすめ)

このボタンを押すと、

「どの Light に、どの Master が、どう適用されるか」

を 図解 で確認できます。

✔トラブル時の原因特定

  • 記事・解説用スクショ

に非常に便利です。


よくあるトラブルと確認ポイント

症状ここを見る
Dark が合っていないExposure / Bin
Flat が効いてないFlat STATUS
変なノイズPedestal / Cosmetic
色がおかしいCFA Settings

まとめ

Calibration タブは、WBPP が自動判断した「補正の最終結果」を確認する場所です。

ここで
✔ Dark / Flat が正しく紐づいているか
✔ 不要な Optimize が入っていないか
✔ CFA 設定が合っているか

を確認してから Run することで、失敗の大半は未然に防ぐことができます。

▶ Biasの解説ページ

▶ Darksの解説ページ

▶ Flatsの解説ページ

▶ Lights全体の設定解説

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