星降る場所を求めて

2 Presets

― WBPP全体の処理方針を決める入口 ―

WBPPメイン画面右側にある Presets(プリセット) は、WBPP全体の処理方針を 一括で設定するための入口 です。

「細かい設定の前に、まず方向性を決める」そのために用意されているのが、この Presets です。

Presets は何をする機能なのか

Presets は、WBPP内部のさまざまな設定を

  • 画質重視
  • 処理速度重視

といった 明確な方針に沿って自動設定 してくれます。

ただし重要なのは、

Presets は「最終設定」ではなく
あくまで“初期状態を作るための仕組み”

だという点です。

このあと各タブで設定を詰めていく前提で使うのが、WBPPにおける正しい使い方になります。

Presets を開く方法

WBPPメイン画面のPresets → SELECT ボタンを押すと、プリセット選択用のウィンドウが表示されます。

ここに表示されるのが、次の3つのプリセットです。

① Maximum quality(最高画質)

表示されている説明(要点)

  • Maximum quality with no compromises
  • Local normalization:有効
  • スケール評価に使う星の数:最大
  • PSF type:Auto

このプリセットの考え方

画質最優先 のプリセットです。

  • LocalNormalization をフルに活用
  • 星の統計情報を最大限使って補正
  • 処理時間は長くなるが、結果は最も安定

という設定になっています。

こんな場合におすすめ

  • 撮影枚数が多い
  • 淡い構造をしっかり出したい
  • 処理時間より結果を重視したい

👉 基本的には、迷ったらこれを選んでOKという位置づけです。


② Faster with good quality(品質を保ちつつ高速)

表示されている説明(要点)

  • Faster with sub-optimal quality results
  • Local normalization:有効
  • スケール評価に使う星の数:削減(500)
  • PSF type:Moffat 4

このプリセットの考え方

品質と処理速度のバランス型 です。

LocalNormalization は有効ですが、使用する星の数を減らすことで処理を軽くしています。

こんな場合におすすめ

  • 撮影枚数が非常に多い
  • テスト処理を素早く回したい
  • まず全体像を確認したい

最終仕上げ前の 下処理・確認用 として使うのもアリです。


③ Fastest with lower quality(最速・簡易処理)

表示されている説明(要点)

  • Fastest method with lower quality results
  • Local normalization:無効

このプリセットの考え方

とにかく速さ重視 のプリセットです。

LocalNormalization を使わないため、

  • 処理は非常に速い
  • ただし画質面では不利

という割り切った設定になっています。

こんな場合におすすめ

  • 構図チェック
  • 撮影結果の一次確認
  • 本番前のテスト

👉 最終画像用には基本的におすすめしません。


Presets 使用時の注意点(重要)

Presets を適用すると、

  • Integration
  • Normalization
  • PSF 設定

など、複数の項目が 一括で書き換えられます

そのため、

  • すでに設定を細かく詰めている場合
  • 途中で Presets を切り替える場合

は、意図せず設定が変わってしまう ことがあります。

▶ Presets はWBPP設定の「一番最初」に使うのが基本です。


迷った場合のおすすめは、次の通りです。

  • 🔰 初心者・本番処理
     → Maximum quality
  • 🔁 試行錯誤・テスト処理
     → Faster with good quality
  • 👀 確認用・超高速
     → Fastest with lower quality

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