星降る場所を求めて

7 Control Bar

― データ投入から実行・確認までの操作エリア ―

WBPP画面の最下部に並ぶボタン群は、WBPPを実際に動かすための操作エリア です。

ここでは、

  • データの読み込み
  • 設定の初期化
  • 実行前チェック
  • 処理の開始

といった、WBPPの「実務部分」を担当しています。

下部コントロールバーの役割

このエリアは大きく分けて、

  1. データ追加系ボタン
  2. 操作・実行系ボタン

の2つに分けて考えると理解しやすくなります。

データ追加系ボタン

+ Directory

指定したフォルダ内の画像を、WBPPが自動判別して読み込みます。

  • フォルダ構成が整理されている場合
  • Bias / Dark / Flat / Light が分かれている場合

に特に便利です。

+ Files

ファイルを個別に選択して読み込みます。

  • 一部のファイルだけ追加したい
  • データがバラバラに保存されている

といった場合に使います。

+ Bias / + Darks / + Flats / + Lights

それぞれ対応するフレームを明示的に指定して追加 するためのボタンです。

初心者の方には、「どのフレームを入れているか」が分かりやすいため、最初はこちらの使用がおすすめです。

+ Add Custom

標準分類に当てはまらないデータを手動で追加するためのボタンです。

通常の撮影では、ほとんど使用することはありません。

操作・実行系ボタン

Reset

WBPPの設定と読み込んだデータを
すべて初期状態に戻します。

  • 設定が混乱したとき
  • 最初からやり直したいとき

に使います。

Diagnostics

WBPPの内部状態をチェックし、問題点を事前に洗い出すための機能です。

  • フレームの紐づけミス
  • 設定の矛盾
  • 不足しているマスター

などを確認できます。

👉 Run 前に一度押す習慣をつけると安心 です。

Run

WBPPを実行します。

このボタンを押すと、

  • キャリブレーション
  • 位置合わせ
  • 正規化
  • 統合

といった一連の処理が自動で順番に進行 します。

実行中は、コーヒーを飲んで待つのがWBPP流です ☕️

Exit

WBPPを終了します。

  • Save groups on exit が有効な場合
  • 設定やグループ情報が保存されます

作業を一時中断するときも、安心して閉じることができます。

実行前のおすすめ手順(実務編)

Run を押す前に、次の順で確認するのがおすすめです。

  1. データが正しく読み込まれているか
  2. STATUS がすべて正常か
  3. Output Directory が正しいか
  4. Diagnostics を実行

この4点を確認するだけで、WBPPの失敗率は大きく下がります。

下部コントロールバーの考え方まとめ

  • データ追加は「分かりやすさ重視」でOK
  • Run 前の Diagnostics がトラブル防止の鍵
  • Reset は怖がらずに使ってよい

WBPPは「一発勝負」ではなく、安全にやり直せる設計 になっています。

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WBPPをさらに安心して使えるようになります。

このようなステータス「!」状態で「Diagnostics」ボタンを押すと原因等が表示されます。

上記エラー等の意味

種別表示メッセージ(要約)意味・原因影響対策
❌ ErrorNo output directory specifiedOutput Directory(出力先)が未指定WBPPを実行できないOutput Directory を指定する
⚠️ NoteNo bias frames have been providedBiasフレームが読み込まれていない運用次第では問題なしCMOS+FlatDark運用なら無視可。Bias必須運用なら追加
⚠️ WarningMaster Dark の露光時間不一致Light(300秒)と Dark(約0.01秒)が一致していないダーク補正が不正確になる可能性同一露光時間のDarkを用意、またはDark設定を見直す
⚠️ WarningCosmetic Correction may lead to inaccurate results不適切なDark使用により補正精度が低下ノイズ補正の信頼性低下Dark条件を正しく揃える
❌ ErrorInvalid overscan region(s) definedOverscan領域の設定が不正処理が停止する可能性Overscan Settings を無効化(CMOSでは通常不要)
ℹ️ NoteDisk space availability処理に必要なディスク容量の予測影響なし(参考情報)空き容量を確認するだけでOK

↓正しく設定

再度、「Diagnostics」ボタンを押すと・・・↓

オールグリーンとなりWBPPが実行可能な状態とわかります。

まとめ

下部コントロールバーは、
WBPPを「実際に動かす」ための司令塔です。

どのボタンも、意味と使いどころを理解していれば難しくありません。

慣れてくると、Run を押す前の確認作業そのものが楽しくなる そんなエリアです。

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