星降る場所を求めて

M1(かに星雲)をAskar ColorMagic Filterで撮影!SHOとOSOで楽しむカラーパレット比較

10月5日(日)

先日はレモン彗星を無事に撮影できて、とても満足でした。
・・・が、どうも画角に少し不満が残ってしまい、「もう一度撮ってみたいなぁ」と思っている今日このごろです。

そんな中、レモン彗星の撮影待ちの時間を利用して、Askar ColorMagic FilterでM1(かに星雲)を狙ってみました。
この星雲、どんな構造をしているんだろう?と、画像処理が楽しみで仕方ありませんでした。
とはいえ最近は何かと忙しく、まとまった時間が取れずに少しずつ処理を進めていたため、完成までに思ったより時間がかかりました。
でも、その分じっくり向き合えたので、楽しい時間でもありました。


各チャンネル画像

Sii画像
Ha画像
Oiii画像

光量は OIII > Ha > SII という結果でした。
やはり爆発時には、核融合の燃料である水素はすでに使い果たされているんでしょうかねぇ・・・いつもだったら、Haが多いのになんとも不思議な感覚です。

まずは定番の SHO合成 で処理してみました。

M1
M1 SHO処理

・・・う〜ん、なんとも“妖しい”色合いになってしまいました。構造も少し分かりにくい。

そこで、NASAのハッブル先輩に相談してみると(妄想です笑)、
「OSOで処理してみては?」とのお告げが。
なんと斬新な!

というわけで実行結果がこちら👇

M1
M1 OSO処理

おお〜、少し色の乱れが落ち着いた気がします。
さらにここで NarrowbandNormalization を使ってバランスを整えると、次のようになりました。

M1
M1 OSOカラー調整後

ようやく落ち着いた見映えになってきました。


最終仕上げ

RGB画像では白っぽい部分が多く見られますが、これは中心のパルサー(中性子星)が放つ紫外線が星雲全体を照らしているためだそうです。

M1
M1 RGB

そのため今回は、「ImageBlend」を使ってマスクを活用しながら、中心部の輝き具合を微調整。
彩度やコントラストを整えて、RGBの星を合成してようやく完成です!

M1
M1(かに星雲)EdgeHD800 ASI6200MCPro APS-C Gain100 0℃ D1Filter:11x300s D2Filter:11x300s PixInsight

短時間の撮影ながら、M1をいくつものカラーパレットで描き出していく過程は、本当にワクワクする時間でした。
星雲の中に潜む繊細な色や光の重なりを探っていくたびに、まるで宇宙と対話しているような感覚になります。
天体写真の魅力は、こうして“見えなかった美しさ”を少しずつ引き出せるところにあるんだと改めて感じました。

🌕余談:宮古島で初の天体観望会!

0月4日、宮古島でご縁があり、ついに初の天体観望会を開催することができました。
メインの対象は月。今回は望遠鏡を直接覗くのではなく、電子観望でモニターに映し出された大きな月をみんなで眺めました。
画面いっぱいに広がるクレーターの凹凸や陰影に、思わず「おお〜!」と声を上げる方や、
手を合わせて感動している方もいて、その表情が本当に印象的でした。

小さな子どもさんからご年配の方まで、世代を超えて同じ映像を見上げ、
「これが本物の月なんだ・・・!」と目を輝かせる姿を見ていると、胸が熱くなりました。
宮古島の穏やかな夜風と潮の香りに包まれながら、
“宇宙の美しさを分かち合う時間”の尊さを改めて感じたひとときでした。

多くの方に星空や宇宙の素晴らしさに触れていただけて、本当にうれしかったです。
そして、春まで福岡で行っていた天体観望ボランティアでの経験がここでもしっかり活きました。
支えてくださったスタードームまどかのスタッフさん、天文ハウスTOMITAさんには心から感謝しています。

そうそう、宮古島にもいましたよ。
マニアックな宇宙少年!
もちろん、すぐにお友達になりました(笑)

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