星降る場所を求めて

今年最後の満月と、ちょっと欲張りな夜

今日は、今年最後の満月ということで夜の空気を感じたくなり、ふらっとお月見に出かけてきました。
いつもの撮影地に着いたものの、夕方はあいにくの雨。天気予報では「夜更けから雲が少なくなる」と出ていたので、しばらく車の中で待機することに。

0時前になってようやく空が開け、月が天頂付近でぽっかり顔を出しました。
その瞬間の明るさといったら——思わず「ひょえー!」と声が漏れるほど。まわり一帯が昼間みたいに照らされて、本当に満月ってすごい。


シュミカセにチェンジしてM42をHDR撮影

当初はAskerFRA600をセットしていたのですが、月明かりが強烈すぎて星雲撮影はどう考えても厳しい状況…。
そこで気持ちを切り替えて、EdgeHD800にチェンジ。どうせ明るい空なら、明るい天体に挑むほうが絶対楽しいはず!

ということで、M42(オリオン大星雲)をHDR撮影することにしました。

せっかくシュミカセを出したので、ついでに月と木星も記念撮影。
木星は縞模様までくっきり写ってくれて、思わずにんまり。満月の夜でも惑星は強いですね。

M42 EdgeHD800 ASI6200MCPro APS-C Gain100 0℃ NoFilter:3x500ms,12x300s PixInsight

M42の画像処理、やっぱり満月は曲者

M42は、前回の記事で紹介したHDR処理を使って仕上げてみました。
結果は・・・「イイカンジ!」にまとまって一安心。

ただ、処理をしていて改めて気づいたのが、

  • 満月の夜は空が青くかぶるので、ホワイトバランスが難しい
  • それでもEdgeHD800はさすがで、トラペジウムまでシャープに写る

ということ。
機材の個性って、本当に面白いですね。


まとめ

今年最後の満月という特別な夜は、思っていた以上に濃い時間になりました。
最初は「満月だし星雲は無理かなぁ」と半ば諦めムードでしたが、いざ空が開けてみると、月そのものの存在感に圧倒され、大きな自然に触れているような気持ちになりました。

月明かりが強すぎてFRA600では太刀打ちできず、急きょEdgeHD800へ切り替えることになりましたが、この“機材スイッチ”が結果的に良い方向へ。
月と木星をじっくり楽しむことができ、さらにM42ではHDR撮影・HDR処理の効果を改めて実感することができました。満月の夜でも、工夫次第でここまで表現ができるんだなぁ〜と少し自信にもつながりました。

画像処理では、空の青かぶりに翻弄されつつも、トラペジウムのシャープさに「やっぱりシュミカセ強いなぁ」と感心したり、惑星のディテールにわくわくしたり、満月の夜ならではの“楽しみ方”があることも再発見です。

星雲一択ではなく、その時々の条件に合わせてターゲットを変えてみる。
これが、長く続けていく天体観測の面白さであり奥深さなのかもしれませんね。

来年の満月はどんな空で迎えるんだろう。
そんなことを思いながら、機材を片付ける頃にはちょっと清々しい気持ちになっていました。

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