星降る場所を求めて

14 Pipeline

Pipeline タブとは何をする場所か

Pipeline は、
👉 WBPP が内部で実行する全処理の「実行順・内容・規模」を一覧で確認できる場所です。

言い換えると、

「WBPP がこれから何を、どの順番で、どれくらいのディスク容量を使って実行するか」

を 完全に可視化したタブです。

📌ここで 新しい処理を設定することは基本的にありません

  • 主目的は 確認・理解・トラブルシュート

画面左:Pipeline一覧(処理ステップ)

各列の意味

内容
#実行順番号
Operation実行される処理
Group details対象データ(枚数・解像度・Bin・Filterなど)
Est. disk space推定ディスク使用量

Operation に表示される主な処理

処理名何をしているか
Integrationマスター作成・画像統合
Calibrationバイアス/ダーク/フラット補正
DebayerCFA → RGB 変換
MeasurementsPSF・SNR などの測定
Bad frames rejection不良フレーム除外
Reference frame selection位置合わせ基準画像選択
Registration画像位置合わせ
LN reference generationLocal Normalization 基準作成
Local Normalizationフレーム間の明るさ補正
Autocrop共通領域で自動トリミング
Astrometric solution座標情報付加

👉これまで各タブで設定してきた内容が、すべてここに展開されている
と考えると理解しやすいです。

Est. disk space(ディスク使用量)の見方

ここ、かなり重要です。

  • GiB 単位の処理が並ぶことも珍しくない
  • 特に容量を食うのは:
    • Registration
    • Local Normalization
    • Debayer
    • Integration(RGB)

📌

「WBPPが重い/止まった」
→ ディスク容量不足が原因なことが非常に多い

Pipeline タブを見ると、

  • どこで
  • どれくらい
  • 容量を使うか
    が事前に把握できます。

右側:Active Steps(有効な処理)

チェックボックスの意味

項目内容
Linear Defects Correction行・列欠陥補正
Subframe Weightingサブフレーム重み付け
Image Registration位置合わせ
Local Normalization明るさ正規化
Image Integration最終統合

👉 ここは「Pipeline全体で有効/無効」を切り替えるスイッチ

ポイント

  • Lightsタブなどと連動している
    👉 ここでOFFだと実行されない

Event Script / Pipeline builder(上級者向け)

項目説明
Event Script特定段階でスクリプト実行
Pipeline builderカスタム処理構築

📌

  • 通常の天体写真処理では 触らなくてOK
  • 自動化・研究用途向け

このタブの本質的な役割

Pipeline タブは、

  • 設定タブ ❌
  • 実行タブ ❌

ではなく、

WBPPの「設計図・処理ログの事前閲覧」

です。

WBPP全体との対応関係

タブPipelineでどう見えるか
Bias / Darks / FlatsCalibration / Integration
LightsDebayer / Measurements / Registration
Post-CalibrationLN / Integration / Autocrop
Pipelineすべてを時系列で表示

👉Pipeline = WBPP全体の答え合わせ

よくある使いどころ

① 処理が異常に遅いとき

→ Pipeline を見て「Local Normalizationが何十GB使ってる」 などに気づく

② 容量不足が心配なとき

→ Est. disk space を見て SSDが耐えられるか事前確認

③ 処理内容をブログで解説するとき

→ Pipelineスクショが最強の説明資料

まとめ

「WBPPが“何をやるつもりか”を正直に全部見せてくれる場所」

▶ WBPP メインページ(完全解説)

▶ Lights 全体解説ページ

▶ Calibration の確認ポイント

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