星降る場所を求めて

星と星雲の再合成での白トビ解消への挑戦

9月22日(日)曇り時々激しい雷雨w

天気が悪く、外に出る気もなかったので昨晩からPixInsightでの画像処理に取り組むことにしました。これまで、星雲と星を分離して個別に処理した後、再合成する際に、星が白トビするという問題に悩まされてきました。そこで、この問題を解決するために、手順や設定を見直し、解決策を模索しました。

星雲と星の合成処理後に星で白トビが発生

現状の画像処理手順

まずは、現在行っている画像処理の手順の一部おさらいしてみました。

  1. StarXTerminator で星雲と星を分離
  2. 星雲部分について、マスク等を活用してコントラスト、明るさ、彩度を調整
  3. 星については彩度の調整を行う
  4. PixelMath で「Stars + Nebula」(星と星雲の加算処理)で再合成

この手順に従って処理を行っているのですが、特に問題だと感じているのは、PixelMathでの加算による再合成です。「Stars + Nebula」式で明るさを調整しても、ただ加算するだけではオーバーしやすく、結果として星が白トビしてしまいます。


解決策の模索

白トビを防ぐために、まずは単純な加算の代わりに乗算を試してみました。
 式:Stars * Nebula
ピクセル同士を掛け合わせることで、暗い領域がさらに暗くなり、明るい領域が強調されるはずです。しかし、結果としてコントラストが過剰に強調され、画像が不自然な仕上がりになってしまいました。

式:Stars * Nebula 結果に愕然

次に、海外のフォーラムで見つけた反転処理を使った手法を試してみました。この方法にはいくつかのメリットがあります。


反転処理の効果

反転処理では、まず画像を反転させ、明るい部分を暗く、暗い部分を明るくした状態で再合成を行います。この方法による主な効果は以下の通りです。

  1. 暗部の強調
    画像を反転させることで、暗い部分が目立ち、明るい部分の影響が軽減されます。結果として、過剰なコントラストを避け、滑らかなブレンド効果が得られました。
  2. 掛け合わせの効果の変化
    反転した状態で掛け合わせを行うと、明るい領域同士が掛け合わされる際にピクセル値が小さくなるため、全体的に暗いトーンが出やすくなります。一方で、暗い領域では反転後の画像で明るくなっているため、情報の損失が抑えられるという結果が得られました。

    PixelMath 反転の演算子:〜Image または 1 – Image
式:~Stars 星画像を反転
式:~Nebula 星雲画像を反転
式:(~Stars) * (~Nebula) 反転したものを乗算する
式:~((~Stars) * (~Nebula))  最後に反転して元の画像に戻す

まとめ

今回の検証により、PixInsightでの再合成時に白トビを防ぐためには、ただ単に加算や乗算するだけでは不十分であることが分かりました。反転処理を用いることで、より自然なブレンドが可能になり、星と星雲を美しく再合成するための重要なヒントを得ることができました。今後はこの手法をさらに洗練させ、他の画像でも試してみたいと思います。
ご意見等ございましたらコメントお待ちしております。Xのアカ(tarkungh)でも問題ありませんのでどうぞよろしくお願いいたします。


また新たなテクニックを見つけたら、ブログで報告しますので、お楽しみに!

2024.9.28追記
↓この動画を先に見るべきだった〜スッキリしますよ〜

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