今回は、私が最近取り入れているSHOやHOOといったナローバンド画像処理のワークフローをご紹介します。特に、「星の色が不自然にマゼンタや青になる…」という問題に悩んでいる方におすすめの、RGBの星とナローバンドの星雲を分離して合成する方法です。
■ 使用素材(AskerColorMagicで出力)
- RGB画像:星用
- D1画像(Ha + OIII):星雲用
- D2画像(SII + OIII):星雲用
■ 処理レシピ(ワークフロー)
① StarAlignment(画像の位置合わせ)

- 基準画像(RGB、D1、またはD2のどれか)を1枚選び、それに他の画像を合わせます。
- 「丸ボタン」でリサンプルされた整列画像が出力されます。
② DynamicCrop(不要部分の切り出し)
- 一番余白の大きい画像を基準にしてCrop。
- 他の画像も同じ領域・サイズでCropすることが重要です。
→ これを怠ると、勾配補正が不安定になります。
③ 基本調整
- 勾配補正
- BlurXTerminator(Correct Only)で星像修正
- SPCC(スペクトルカラー補正)を適用
- BlurXTerminatorでもう一度仕上げ
④ StarXTerminator(星と星雲を分離)
- RGB画像 → 星だけを抽出して保存(星画像)
- D1, D2画像 → 星雲だけを抽出して保存(星雲画像)
⑤ DBXtract

- D1, D2画像から、Ha / SII / OIIIを抽出
このツールを使用したほうが早いのでおすすめです。
リポジトリ: https://dbxtract.astrocitas.com/
⑥ PixelMath UIでストレッチ

- 全ての画像にSimpleStretchを適用してストレッチ
このツールはとても使いやすい、簡単に操作説明すると左下のレンチアイコンの右アイコンをクリックしてプリセットメニューから好きなPixelMathを呼び出して使用する。もちろんカスタマイズ可能です。
リポジトリ: https://www.cosmicphotons.com/pi-scripts/pixelmathui/
⑦ LRGBCombination

- Ha / SII / OIII の画像を合成して、カラー画像を作成
⑧ PixelMathUIで色調整(カラーマッピング)

- PixelMathUIのプリセット「SHO Colorization」を使って、SHO(またはHOO)らしい色合いに整えます
⑨ お好みでストレッチや色調整
- カーブ調整、彩度調整、マスクを使った部分補正など、お好みで追い込みを
⑩ 星雲画像とRGBの星画像を合成

- 最後に、RGBで抽出した星の画像を、仕上げた星雲画像と合成します
→ 星の色が自然に戻り、マゼンタ被りのない美しい画像に!
⑪ 微調整 & 完成!
- 最終的なシャープネス、ノイズリダクション、トリミングなどを調整して完成です。

■ おわりに
この手法のポイントは、「星と星雲を別々に処理する」ことで、ナローバンド特有の不自然な星の色や形を抑え、見栄えのする仕上がりを実現できる点にあります。
PixelMath UI などの便利ツールを活用することで、PixInsightでの作業もぐっとスムーズになります。ぜひ一度お試しください!
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