星降る場所を求めて

宮崎県西都市古墳群での天体観測記録

1月10日(金)

ここ約1週間、天気が悪くて気分も曇天…。
でも、太平洋側は天気が良さそう!よし、旅に出よう。
目的地を宮崎県内で迷った結果、風の具合を考慮して「西都市古墳群」に決定。

宮崎県西都市古墳群の概要

宮崎県西都市古墳群は、九州地方を代表する歴史的・文化的なスポットの一つです。古墳時代の遺跡群が点在し、西都市には約300基もの古墳が確認されています。その中でも 西都原古墳群 は特に有名で、国の特別史跡に指定されています。

主な特徴

  • 広大なエリア
    約4平方キロメートルの敷地に、多数の前方後円墳や円墳、方墳が点在。
  • 自然豊かな景観
    古墳群周辺は四季折々の自然が楽しめ、春には菜の花、秋にはコスモスが広がります。
  • 天体観測にも最適
    周囲に人工光が少なく、澄んだ空気と広い視界が魅力。天文ファンには隠れた名所?

歴史的背景

西都原古墳群は3世紀から7世紀ごろに築造され、古代九州の権力者たちの存在を示す重要な史跡です。考古学的にも価値が高く、多くの埋葬品や土器が発見されています。


本日の夜遊び計画

1. 天体撮影

月明かりの影響を考慮しつつ、あえてフィルタを使わず撮影に挑戦。狙いは以下のシャープレス天体:バラ星雲の南に位置する星雲

  • Sh2-282
  • Sh2-283
  • Sh2-284
  • NGC2282

これらをセットして、夜空に沈む4時まで放置撮影。

2. 古墳散策(きもだめし風)

月明かりの下、古墳群をちょっと怖い夜の散歩。

3. ATLAS彗星 (C/2024 G3) の撮影

夜明け前の6時までに高鍋町海岸へ移動し、双眼鏡を使って彗星を探す予定。


結果

1. 天体撮影

sh2-282,283,284 AskerFRA600 ASI6200MCPro Gain100 -10℃ NoFilter:92x300s PixInsight1.8.9-3

写真右上のSh2-282から右下へと伸びる青いガス雲が気になったので、あかり衛星の赤外線データと見比べてみた。

あかり衛星の赤外線データ ※同じ領域をALADIN Liteからのスクショした画像

私は、画像処理に衛星の画像を参考にすることがあります。参考までにリック貼っときますね。
衛星画像データ
これは、月明かりのカブリ処理が上手く処理できていなかったものだろう〜失敗だね!下の画像がWBPPを終えた(92枚の画像をインテグレート終えた)段階の画像

今回の画像処理では、PixInsightの新しいバージョンは使用せず、古いバージョンで作業を行いました。理由としては、大きい画像データではPlateSolve系でエラーが多発し、SPCCが使用できないことや、RC ASTROのソフトウェアがエラーで動作しないなど、まだ多くのバグが修正されていないためです。そのため、安定性を重視して旧バージョンを選択しました。

背景処理については、GradientCorrection を使用しました。上の画像をご覧いただければわかる通り、シャープレス星雲は背景に埋もれてしまう部分が多く、より精密な画像処理が必要だと感じました。やはり、現状の仕上がりでは満足できず、もう少しシビアに処理を進めるべきですね。

今後、時間をかけてさらに丁寧に画像処理を行い、星雲のディテールを引き出せるよう挑戦してみたいと思います。

2. 古墳散策

いや〜、月明かりの下の夜の散歩は怖かった!
特に、聞いたことのない動物の鳴き声がスリル満点で、面白い体験になりました(笑)。

3. ATLAS彗星 (C/2024 G3)

双眼鏡で探しまくったが残念ながら、今回は見つけられず〜水星を基準に探しましたが、雲の向こうに隠れていたのかも?

しかし、自宅で撮影画像を探しまくったら写っていたぁぁぁ感動ですw

中央にいた‼️ちっさい 撮影:0657 z7ii 200mm iso100 1/4s 

最後に

天体観測と古墳散策、どちらも楽しめた贅沢な一夜でした。
自然の中での体験は、天候や状況次第で結果が変わるからこそ面白いですね。

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