星降る場所を求めて

脳みそ星雲?クレセント星雲を再考察

5月31日の続き

 前回のNGC5907に続いて、NGC6888(クレセント星雲/三日月星雲)を観測しました。この星雲は過去に一度だけ撮影したことがありますが、その時はHD800にZ7iiのカメラを使用し、色々と試行錯誤していた時期でした。懐かしい思い出です(^^)

 その時の画像がこちら↓

撮影:2022.11.2  画角もむちゃくちゃですいません(T・T)

 この画像を見ると、「クレセント(Crescent、訳:三日月)」という名前に納得できます。確かに三日月のように見えます。また、中心で輝いている恒星が「HD192163」、別名「WR136」です。この恒星から強い恒星風によって星の外層部分がガスとして吹き出していると考えられています。しかし、この画像からはその様子はあまり伺えませんでした。

 今回は「AskerカラーマジックD1(HOO)フィルター」を使用し、できるだけ長時間露光で撮影してみました。その結果がこちら↓

NGC6888(Crescent Nubla) CELESTRON EdgeHD800-CG5 ASI6200MCPro APS-C D1:56x300s Gain100 -10℃ PixInsight

 見た目は、「三日月」には程遠く私には「脳みそ(Brain)」にしか見えなかったw「CrescentNubla」改めて「BrainNubla」でもいいんじゃないかなぁ〜はくちょう座に輝く「BrainNubla」・・・きもいなぁ〜w
 中心の恒星から吹き出したガスが恒星からの紫外線によって輝線となって輝いているのがよく観測できました。赤色が「Hα」輝線、青色と緑色が「OIII」輝線で、ガスの構成については内層に「Hα」、外層に「OIII」が観測できます。これは、以前観測した「Sh2-308(ドルフィンヘッド)」と同じ構成です。同じ構成ではありますが、輝線の観測量には明らかな違いがあります。これがWR星分類の特徴の一つだと観測できました。

 その他に気づいたことが、画像の中心の恒星のやや右上に(下画像参照)バブルのような形をしたガス(明らかに他のガスと異なる形)がうっすらと観測できました。これは惑星状星雲なのでしょうか?色々と調べましたが、解明には至りませんでした。

 中心の恒星が放つ紫外線によって周囲のガスがイオン化し、輝いている様子は相当なエネルギーを示しています。宇宙の壮大さを感じる瞬間です。もしかしたら、この恒星はそのうち超新星爆発を起こすかもしれませんね。まあ、私が生きている間には起きないでしょうが・・・

 今回のブログはこれでおしまいです。最近、早く南の空をじっくり観測したいと思っているのですが、梅雨入りが近づいているため、しばらく天体観測は難しそうです。そんな日には、次回の観測に備えてじっくり勉強しようと思います。それでは、またお会いしましょう。アディオス!

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