8月10日
約1ヶ月ぶりに天体観測を行いました。梅雨が明けてからというもの、なぜかやる気が出ず、ずっとクーラーの効いた部屋に引きこもっていました(笑)。
8月は子どもたちが夏休みのため、毎週土曜日に福岡県大野城市が企画する天体観望会(会場:大野城市北コミュニティセンター「スタードームまどか」)でボランティアとして案内役を務めています。観望会の後には私的な天体観測をするつもりでいますが、暑すぎて毎回汗だくに・・・。観望会が終わる頃には、「早く帰ってシャワーを浴びて、クーラーの効いた部屋でビールを飲みたい!」という衝動に駆られてしまいます。
このままでは駄目だと思い直し、奮起して天体観測を再開するべく、小石原川ダムへ向かいました。現地に到着して機材を展開しましたが、1ヶ月ぶりだと手元が落ち着かず、手順がスムーズにいかないことを痛感しました。やはり、期間が空くと感覚が鈍ってしまいますね。
今回はあまり露光時間が稼げないため、ちょうど天頂にあった明るい星雲「北アメリカ星雲」をターゲットにしてナローバンド撮影に臨みました。使用したフィルターは「Askar カラーマジック 6nm Dフィルターセット」です。このフィルターを使うと、仕上がりが楽しみでワクワクします!
まずは、昨年撮影した北アメリカ星雲とペリカン星雲のRGBの写真をご覧ください↓
北アメリカ星雲(NGC 7000)は、はくちょう座に位置する美しい散光星雲です。その特徴的な形が北アメリカ大陸に似ていることから、この名前が付けられました。星雲は、広がるガスや塵が鮮やかな赤い色を呈しているのが特徴です。この赤い色は、星雲内に存在する水素ガスが輝くことで生じます。北アメリカ星雲の東側には、同じく有名なペリカン星雲(IC 5070)が位置しており、両者は一つの巨大なガス雲の一部と考えられています。
では、次に今回撮影したナローバンドでのそれぞれの輝線の写真です。
やはり、Ha線が大半を占めていますが、S2、O3もこんなに多く観測できるのは意外な感じがしました。それにしてもこれだけのガスを輝かせている恒星が見当たらない・・・きっと地球とこの散光星雲の間にある暗黒星雲(北アメリカを形どっている星雲)が隠しているのかなぁ〜という気がする。(きっとメキシコ湾内に在ると思う・・・ただの感ですw)
最後に上記の輝線を処理した画像がこちら↓
とても幻想的に仕上がりました・・・青色のOIIIガスの中にSIIが美しく浮かび上がっている様子を捉えることができました。まさに芸術作品のような仕上がりで、これを見ながらしばらく晩酌を楽しめそうです(笑)。
ただ、ひとつ気になる点があります。メキシコ湾の左上にある赤いガスの点です。この部分は、RGB撮影では黄色に映るのですが、調べても何なのか分かりません。お分かりの方がいらっしゃったら、教えていただけると嬉しいです。
今回は短時間の撮影でしたが、綺麗に撮影できたことが本当に嬉しいです。また、撮影の合間にちょうどペルセウス座流星群の時期だったこともあり、流れ星が次々と流れる様子も楽しむことができました。今年も暑い夏ですが、素晴らしい思い出の一つになりそうです(笑)。
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